ユカンボシC2遺跡
縄文時代早期から擦文時代、アイヌ文化期
本遺跡は長都川の支流ユカンボシ川の下流右岸。改修された河道で、ユカンボシ川は本来ここから約500m北東で長都川に注いでいた。かつて長都川に入っていた小川の岸にあたり、多量の湧き水があった。
縄文時代早期から擦文時代、アイヌ文化期に至る遺構や遺物が発掘されている。
掘立柱跡は37本あるが、建物跡の配列が確認できたものは2軒で、この他は明確でない。杭穴は総数537本が検出されており、うち22本では杭先の木質部が残っていた。埋土にTa−aを含むものと含まないものがあり、杭穴にも時間差があることが解る。
出土遺物は土器片が約12,000点、剥片石器604点、礫石器類640点、剥片約27,000点の合計4万点あまり。
土器は縄文時代早期のコッタロ式が多く占めていた。後期の余市式、続縄文時代前期前葉の土器。