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美々4遺跡
美沢川流域の遺跡群、
代表的な遺跡

 美々4遺跡

  美沢川流域の遺跡群、その中でも代表的な遺跡

  縄文時代早期〜アイヌ文化期

  苫小牧市との境を流れる美沢川の左岸に位置する。空港を東西に横切るこの美沢川の両岸には、東西2kmにわたって「美沢川流域の遺跡群」が所在し、美々4遺跡はその中でも代表的な遺跡である。

  遺物は縄文時代早期〜アイヌ文化期のもので、土器・石器・土製品・石製品・骨格器・金属製品・自然遺物などがある。

  遺物点数は自然遺物を除き約40万点。

  遺物の概要

  土器は、後期末〜晩期初頭の堂林式、御殿山式〜大洞B式に相当するものが主体である。
縄文土器の世界-縄文時代後期展)

  第T黒色土層からは、大洞A式と在地系土器との共伴関係が認められた住居跡や、釣り金具と思われる金属製品を伴うアイヌ文化期の土坑墓が検出された。

  第U黒色土層からは約230個体の復原土器が得られている。その殆どは後期末〜晩期初頭である。

  石器は各種出土し、石鏃、ドリルなどには出土層位によって形態の違いが窺えるものもある。

  土製品には土偶・耳栓・土玉・オロシガネ状土製品、石製品には異形石器・垂飾・石棒・オロシガネ状石製品や動物を表現したと思われるものなどがある。

  確認された遺構は、竪穴住居跡10軒、土坑11基、Tピット3基などである。

  竪穴住居跡については、時期が縄文時代中期から後期、土坑は縄文時代後期のもので、大半が直径1mの円形形を呈してしる。